2022/01/08 | 施工実績
宇佐神宮様の能楽堂の能舞台床において、AIR鉋(木材再生工事)を御採用して頂き、施工をさせて頂きました。
歴史ある伝統的建築物は、先人方々の思いが見事に詰まり、床だけを見ても残された足跡(傷)や、木造建築物の技術等、色んな意味で建物から様々な事を語りかけてくる様な気がします。
能を舞われる舞台床は、滑るくらいに仕上げないといけませんが、滑り過ぎてもダメ…。そんな繊細さを要する日本伝統芸能を舞う、能の舞台床は施工経験だけでなく、沢山の木造建築物に触れて見てきた数(体験)がモノを言うと思います。
その為、理想を追求する私たちは休みを利用し、神社仏閣だけでなく日本伝統文化である芸術を見て触れる事を重ね、平時から目を肥やして技術(施工)に取り入れる様にしておりますが、これからも「技術向上=貢献」と考え、現場を重ねながら心も成長させていきながら、これからの未来へ遺すお手伝いができる様、取り組んでいく所存です。
この度の施工では、袖廊下と能舞台のみの施工でしたが、施工した所としていない所は明らかな違いを見る事が出来ました。
先ずは表層の研磨を試みて、次にAIR鉋にて凹みや継ぎ目の部分の残った脆弱層を除去していきました。
そこから一気に研掃に取り掛かります。
ここの匙加減がポイントになり、どこまで追求し見極めるかが、本来の職人による目利きになります。
特に工期や時間に制限があると、何処まで求めるかが鍵となりますが、限られた時間の中、ひたすらに先人との想いに馳せながら、木に語りかけ未来の架け橋へとなれる事を願い作業を行いましたが、1日があっという間に終わっていきます。
最後は掃除をして、お引き渡しとなりますが、毎度共通して言える事は、仕事終えた時の喜びは何とも言えない達成感と安堵感でいっぱいになりますね。
これからも、一つ一つ未来へ遺す為に、保存の定義をシッカリと守り、社会に貢献する為の熱意を絶やさず、その技術を向上し、学び続けたいと思います。
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